ベルギーでの離婚 (共同親権について)

f:id:Belgium1234:20190713125737j:plain


子供がいるカップルの離婚は揉める場合が多い上に、それが国際カップルだと話は余計に複雑になります。






その最大の理由は、共同親権。






日本は単独親権ですが、ベルギー (というかほとんどの欧米諸国)では共同親権という形を取り、カップルは離婚/別れてからも子供を一緒に育てていくという考えが一般的です (アル中や薬物、暴力なとで子供に危害が及ぶと判断されれば、話は別ですが)。






その為、離婚後は、子供たちは両親の家を1週間ごとに行き来するのがベルギーでは普通です。

そして、子供に関する事は全て親同士で話し合って決めないといけません。






これが、国際カップルが離婚した後、片親が自分の国に子供と永住帰国したくても出来なくなってしまうかもしれない理由なのです。







例えば私の場合、私が子供たちと永住帰国する事を主人は認めていません。

子供の事は親同士で話し合って決めなければいけないので、主人の同意が無いと子供たちを日本に連れて帰れません。永住帰国もですが、主人の同意が無いと一時帰国でさえ子供たちと出来ないのです。





主人の同意無くても子供たちと帰れる唯一の方法は、裁判で勝つこと。

ただ、子供は両方の親と定期的な関わり合いを持つ事が大切だという考えのベルギー(欧米諸国)で、片親と離れて過ごす事になる永住帰国を勝ち取る可能性は限りなく低いのです。






私の場合は、子供の幸せが最優先だから父親とあまり会えなくなる日本への永住帰国を裁判で勝ち取る事は限りなく不可能。




ベルギーに来て、ベルギーで結婚&出産するという決断をしたのは私。なのでどんなに状況が変わっても、ベルギーで育児していくと決意していたと見なされると言われました。





正直、私の状況や気持ちは一切考慮されず、子供の幸せが最優先という一点張りに何とも言えない気持ちになりました。





だけどこれが現実なのです。





もし元パートナーの同意も裁判官の許可もなく子供と帰国してしまうと、ハーグ条約により誘拐犯として国際手配されてしまう可能性があります。






だから、国際離婚をした後、子供たちを手放せない場合は、自分の国に帰りたくても帰れないという状況に陥ってしまう人が多いのです。








私も子供たちと離れるという選択肢は無いので、主人の同意が得られない今、ベルギーで生活するしか道はありません。







ただ最近、ベルギーで住むのも悪くないかなと思うようになってきました (気持ちは揺れ動きますが。)。







次回はその事について書きたいと思います。